私と純日記

ただの個人的な私の話

20250630-0704 人類滅亡前の会社員日記

2025年7月5日に人類は滅亡するらしい*1。なので、その前にしがない会社員の平日を書き残しておく。

最近部長直下で新しい案件にアサインされ、ここ1年くらいの悶々とした気持ちが緩和されてきた。私はいわゆる「ゼロイチ」と言われる現場が好きで、何もない状態から形作っていくことが好きだ。しかしこの1年くらいは例えるなら「ヒャクをヒャクイチにせよ」という類の向いていないミッションを課され続けており、本当につまらなかったのだ。

 

20250630

会社のルールとして、部署単位で一定回数のオフィス勤務が義務付けられているため出社。今週は月水が出社の日で、月曜から出社とかだる〜という気持ちでチームメンバーが出社してくる。

先週どこかの部署からの差し入れ(?)で、オフィスに「ご自由にどうぞ」と置いてあったハイブランドのファンデーションのサンプルをもらい、この日はそれを試しにつけて出社した。1本7,000円近くするファンデだったから、大変きれいに塗れて満足だった。隣に座っていた同僚にその話をしたら、彼女は先週の出社日は休んでいたので知らなかったらしく「7,000円のサンプル?!取ってくる!!!」と言って慌てて席を立ち、「なんかすごい数余ってた」と言って彼女自身に3つ、そして私に3つ横流ししてくれた。彼女の図々しいところを初めて垣間見たため、ちょっと興奮した。

この日は、先々のことを考えて根回しの計画を立て、資料を作り、筋道を組み立てることに躍起になっており、一日頭がフル回転で余裕がなかった。なんだよ根回しって、と思いながらも、やるしかないのでやっている。所属する会社は社内政治で仕事が回っている節があり、根回し次第で進行できるかどうかが変わってくるため、仕方なく無駄な資料を作り込み筋道を立て続けている。無駄だなと思いながらも、メンタルが死ぬほどの苦ではなく、これが金になるならいいやと甘んじて受け入れている。

早々に進めないと詰みそうな案件なのに、部長が1週間何もしてなさそうで焦りが出てくる。早々に役員クラスの人々や法務部などのコーポレート部門に話を通しておく必要がありそうなのにやっている気配がなく、嫌な予感がする。

こういうときに、別に関係ねえしと割り切らないところが生真面目だなと思う。そういう人間だからこそこの仕事にアサインされている自覚があるため、部長に催促をしておく。

 

20250701

朝5時。飼い猫に起こされ起きる。キッチンの棚を開けた先にあったマタタビを猫が見つけてしまったの仕方なく与える。朝からマタタビをキメる猫。与えすぎたのか大興奮で爪とぎをぶっ壊したので今後気をつけます。

落ち着いた頃、届いたネコミミさん(id:necomimii)の日記本を開封する。ネコミミさんには昼休みに読みますねと伝えたが余裕がなくなってしまいました。夜読みますゾ。

 

今日はリモートで仕事をする。アサインされた案件とは別の案件の進行から始める。

明日だと思っていたミーティングに対しアジェンダの類を用意してメンバーにSlackで伝えた直後に来週だったことに気づき、その時間で別の仕事をしたかったよォとなった。本日朝から空回りなり。

昨日に引き続き根回しにリソースを使い果たす。今度話す他部署の部長はどんな人なんだろうか、穏便に話をつけたいなあ、などと考えながら資料を読み込み段取りを考えていく。アウトプットの質はさておき、これだけ資料を読み込んでミーティングに臨む人間はそうそういないだろうな、と思うくらい綿密に調べ上げる私を俯瞰してよくやってるなと思う。

最近やりとりする他部署の課長に、何をお願いしても「わからないから出来ない」とか「わからないからちゃんと伝えてください」というような、「わからない」ことを強調した上にわからないことを相手のせいにしようとするコミュニケーションをしてくる人がいる。それに対峙するたび、言いたいことはたくさんあるけどすべて飲み込み、会話のラリーが最小限で済むようにコミュニケーションを調整する。教えたり、資料のURLを送ったり、調べてくださいと伝えたところで、またわからないところを探して突きつけてきて、話が前に進まないからだ。

こんな具合で、信じられない言動を取る人間は山程いる。未知すぎて理解を超えてくるから人間を警戒する。そういうロジックがDNAに組み込まれている。人間みんな違ってみんなキモいです。

夜、ネコミミさんの日記本を読み進める。誰かの生活を垣間見るとき、やさしく孤独感がほどけていく。ネコミミさんの生活と並走して私も生活しているのだと確認し、体と心のこわばりが解けていく。仕事は生活のほんの一部なのだと自覚し、私は自由なのだと思える。

 

20250702

夜、湿度が高く汗だくで起き除湿モードに切り替えて再度寝る。朝5時くらいになると猫がベッドにやってきて、私の横にピタッとくっついてくる。逆に冷えすぎた空気の中で猫の温もりがちょうど気持ちがよくウトウトしていたら、通算10時間近く寝てしまった。猫は保護猫で、噛み癖があったり抱っこが苦手だったりするけど、こうやって側に来てくれると「君、なんだかんだ私のこと好きじゃん」みたいなほんわかした気持ちに包まれる。

今日は出社。外に出るといつも以上に蒸しており、会社に着いた途端にご機嫌斜めな自分を認識し帰りたくなる。朝あんなに猫にきゃわい〜って気持ちを爆発させていたのに、出社した途端に殺伐とした気持ちがしっかり蘇る。

今日もマネージャー各位が疎ましく、よくツイッターツイッター)で見かけるクソムーブを平気でやってのけるので、インターネット履修しろくらいのことを頭の片隅で思いながらも、その暴言をSlackにも顔にも出力せずに淡々と物事を進める。「なんかあったら言って」じゃねえんだよ自分で気付け馬鹿野郎、とか、部下に好きにやらせるムーブ気取ってるくせに好きにやったらグダグダ言ってんじゃねえよケツの穴が小せえな、とか、人生好きに生きていいし言ってもいいはずなのに、まだ社会的に死にたくないので暴言を飲み込み腹の底に溜める。

なんだか気分が乗らないので16時には会社を出て、帰宅後仕事の続きをしたのち退勤する。

 

20250703

今日はリモート。アサインされた案件は進めようと思えば進められることが山ほどあって、足元にはボールが落ちまくっており、一つずつ丁寧に確認しながら誰かに向かって投げて投げて投げまくる、そんな状態。

これが「ゼロイチの現場」である。マーケティングやってますとかプロジェクトマネージャーやってますみたいな言葉にしてしまうと、なんか美しくてエネルギッシュでキラキラして見えるだろうが、実際は真逆で、人の行動の責任を引き受け、どれだけの人を納得させたか、どれだけの役職者のお墨付きを得ていかに誰かにタスクを引き受けてもらうか、みたいなズルい思惑を持った嫌われ役ではある。いつも思うけど、なぜこんな仕事を好きでやっているんでしょうか私は。

うちの会社はセキュリティが厳しく、社外の人とのファイルのやりとりには申請が必要で、その申請の類がまだやれてないからやりますと部長に伝えスタンプで認識したのを確認し、先方に伝え申請を進めていた。が、別の部署の人からそれもうやってありますとレスが付き、よくよく確認すると部長がその申請に目を通している履歴が残っており、まったく報告の意味がなく虚しい。私がミスをしたように先方にも見えてしまい、心象の悪さを気にする。あとで部長にDMでごめんと言われたが、この人に対する信頼は揺るがない(悪い意味で)。まあごめんと言われるだけましか…。

マネージャー各位はサポートどころか進行を阻害する要因になりうるため、自分しか頼れないという孤独感を強める。だが、逆にそれくらい孤独な方が、他人に期待せず済むので楽な部分は大きい。

 

20250704

朝方、これまで見た夢の中で最もあたたかく、過剰演出にもほどがあるハートウォーミングな夢を見た。起きてしばらく余韻に浸っていた。それと同時に、ここまで素晴らしい夢を見てしまったら、現実との乖離に驚く他なかった。だが同時に、大人になった今この夢のようなシチュエーションが仮に発生したとしても、ここまで純粋な気持ちは抱けないと思って悲しくなった。どんな内容だったかは恥ずかしくてとても言えない…。

今日もリモート。様々な案件を並行して片付けた。取引先への質問事項を慎重にエクセルに打ち込み、様々な相談事をマネージャー各位に相談するも、部長は課長に任せると言い、課長は部長に任せると言い、結局自分でどうにかするしかなく、後輩は本来自走してすべきことが一つも出来ておらず、ブチ切れたい気持ちを押さえ一つ一つ丁寧にフィードバックし、他部署に煙たがられながらお願いしたいことを伝え、8時間集中してそれらをやっても無くならないタスク。足元には大小様々なボールが転がっており、投げても投げてもなくならない。そばにいる誰かが拾ってくれるわけでもなく、それらはただ転がっていて私に投げられるのを待っている。

退勤直前はもう脳みそカスカス状態で、これ以上粘っても何も片付かないのに退勤出来ずにもがいてしまう。落ちているボールたちをいつ投げるか計画しようにも、脳みそカスカスなので考えられる余裕はない。

こうなってくると、退勤は覚悟である。退勤すると決めたら、来週の私に託すしかなくなる。来週の私はきっとやってくれると信じるしかない。私は未来の自分を信じるしかできることはない。来週が来ることを信じるしかない。

今週は、本当に来週が来るのだろうかと思える臨場感がありよかった。私は明日土曜日に歯医者に行きパーソナルトレーニングにも行きます。生きる予定です。

*1:私は子供の頃からオカルト話が好きなのでエンタメとして消費していますよもちろん…。